団体交渉の日時・場所はどこがいい?
団体交渉の申し入れでは、交渉の日時と場所を指定される場合がほとんどです。しかし、労働組合が一方的に指定した日時に従わなければならないということはありません。
労働組合は団体交渉を会社内で、就業時間中に行うよう指定することが多いといえます。これは経営者に、交渉による社内の混乱を避けるため、相手の要求を飲んででも穏便に済ませようとする心理があるからであることは否定できません。
団体交渉の場所は使用者と労働組合で話し合って決定するものです。時間や場所について、申し入れを受け入れることができない正当な理由を説明して、改めて時間と場所を提案すればよいのです。
もちろん会社内で開くことに問題がなければそれが最もスムーズでしょうが、外部の会議室を借りて行うことも検討対象となるでしょう。会場の予約時間がありますので終了時間の合意も取り付けやすくなり、1回の団交が長時間にわたることを防ぐこともできます。なお、労働組合の事務所を指定された場合もありますが、交渉の長時間化を招くので避けたほうがよいでしょう。
ただし、遠い先の日時を指定したり、遠隔地での開催を要求したりするなど、労働者に不利益をもたらす行為は避けるべきです。団体交渉に誠実に対応しているとは言えず、不当労働行為とされるおそれがあります。