労働組合との団体交渉の進め方
交渉では、会社に非がある部分等、認めるべきところを認めつつ、相手の主張に正当性がない部分については正論を貫き、引かない態度が必要となります。すべき反論をしないことも、また何でもかんでも感情的に否定することも自らの立場を悪くします。
相手のある主張について肯定した場合、それが法的にどのような意味を持ち、どのような権利・義務と関わってくるのかということを、予め知識として持っておくことが交渉に臨む際に重要となってきます。
交渉では、相手と見解が一致する部分についての合意点を一つ一つ積み重ねながら、文書にまとめていくのが良いでしょう。議論が錯綜し、時間だけが経過した結果、結局「言った、言わない」の話に終始することは避けなければなりません。
認めるべきところを認めたとしても、最後まで労使間の見解が相違し、互いが原則論を貫くと解決できない部分は必ず出てくるものです。しかし、他の論点について綺麗に整理されていれば、最終的に「落としどころ」を探る作業もしやすくなります。
論点を整理し、最終的に残った部分については、組合員や決定権のない役員を交えず、会社側と組合側のトップ同士が、責任をもって「妥協」するということが有効なこともあります。