社員が会社の重要情報を漏えい
インターネットの普及、個人情報保護法の施行などもあり、ますます注目を浴びているのが社員による会社の重要情報の漏えい問題です。
競合他社へ機密情報が知れてしまったことで営業上の損失を被ったり、顧客の個人情報が漏えいし、その個人からの損害賠償請求、場合によっては刑事告訴など、深刻な問題に発展する可能性があります。
多くの会社では、就業規則や入社時の契約で秘密保持について定めています。漏えいがあった場合は規定により厳格に処分することを周知しておくべきでしょう。また、情報を漏えいした社員に、契約不履行による損害賠償を請求することも考えられます。
この場合に注意すべきことは、営業秘密とされる情報がどの情報であるのかということです。せっかく秘密保持の契約をしても、どの資料が秘密にあたるのかが分からなければ、懲戒や損害賠償請求の根拠にすることが困難になります。
機密情報が適切な管理のもとに置かれず、社内の誰もが見れ、外部に持ち出すことができる状態にあってはなりません。パソコンデータの場合はアクセス権を詳細に設定すること、そして、機密情報であることを周知する「社外秘」「持ち出し厳禁」といった記載をすることで従業員に注意を促すことが重要でしょう。