ロックアウト
使用者が、労働争議の際に行う争議行為の一つで、使用者が作業所を閉鎖して生産活動を停止し、労働者の労務の提供を拒むもの。賃金の支払いを拒否することによって、労働者によるストライキ等への対抗手段となる。
ロックアウトにおいては、その期間中、使用者が労働者に対する賃金支払い義務を免れられるか否かが争点となる。
ロックアウトが単に賃金抑制の手段とみられる場合などは、正当な争議行為とは認められないため、賃金支払い義務を免れることはできない。
判例では、労使間の交渉態度、経過、組合側の争議行為の態様、使用者側の受ける打撃の程度等、具体的な諸事情に照らし、衡平の見地から見て、労働者の争議行為に対する対抗防衛手段として相当と認められる、といった要件に適合している場合には、正当な争議行為とされ、賃金支払い義務を免れることができるとしている。