手待時間
労働者が作業に従事せず、業務が発生した時のために待機している時間。
労働基準法上の労働時間に当たるため、法定労働時間や、時間外労働の割増賃金等の規定の対象となる。
労働問題で争点となるのが、ある時間が手待時間となるのか、労働時間から除外される休憩時間となるのか、ということである。
休憩時間は、完全に労働から解放されている時間であり、作業上の指揮命令下から離れて、労働者の自由に利用できる時間。
一方、手待時間は、使用者の指示があれば直ちに作業に従事しなければならず、作業上の指揮命令下にある時間とされる。
トラックやタクシーの運転手、ビル管理人の仮眠時間、飲食店の客待ち時間などについて、手待時間として労働時間への算入が認められるか、休憩時間として労働時間から除外されるかが裁判で争われた事例があり、業務の実態に即して判断された数多くの判例がある。